ナゴブロ【Googleからの使者】

なごや耳鼻咽喉科

なごや耳鼻咽喉科

耳鼻咽喉科 アレルギー科
神奈川県横浜市緑区長津田5-4-1-5F 長津田駅前

ナゴブロ
院長ブログ

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[掲載日:2019/05/15]

Googleからの使者

クリニックを運営していく上で、気を配ることが多い時代です。
ただ診療だけに集中していた勤務医時代と比べ、やることはとても増えました。
クリニックの清掃管理、機械やエアコン・パソコンの掃除・修理保全。
スタッフの人事、給料計算、意識管理。
医師会、学会、商店会の事務仕事とお付き合い。
そして大きな存在なのが、情報発信と広告営業です。

広告は、一昔前は主に紙媒体で行なわれていましたね。
医療紹介本やタウン誌や電話帳のイメージです。アナログな広告のグループには、駅看板やバスの車内放送、電柱の看板もあります。
現在では宣伝広告では、インターネットの存在は欠かせません。
パソコン、そしてスマホが私達の生活を大きく変えた現在、ネット情報は生活の上で欠かせない物になりました。
調べものはスマホ検索ですぐに答え?がわかる。
そしてその裏返しとして、ネット情報が真実として一人歩きする恐ろしさを持っています。
スマホ検索で調べた情報は、本当に正確なものなのでしょうか。

現在、ネット上で点数づけや書き込みをするサイトは無数にあります。
食べログの高点数の店は本当に美味しいのか? 
スポーツの後のマッサージが本当に上手なのは何処か? 
高学歴の医師・歯科医は本当に名医なのか?
悪意の攻撃や、サクラの書き込みでの点数の変動があるのではないか。
・・・僕はその通りだと思います。サクラの書き込みで評価は変えることができる。
そしてサクラ行為は普通に行われている。

しかし困った時の解決には、ネット情報が強い助けになるのも事実です。
初めて行った町で、宿や温泉を探す時。
母の誕生日のお花を買う店。
出先で急に食べたくなった蕎麦。
買い換えないといけない掃除機。
急に耳が痛くなった時の耳鼻科。等々。

先日、Googleの代理店を名乗る人から連絡がありました。
「貴院のGoogleの書き込みを見ましたか?ひどい事になってますよ」
正直、私はネットの書き込みをほとんど見ません。
それは、そうした書き込みは構造的に悪い書き込みが増えるシステムになっているからだと思うからです。
人間の心理として、何処かに行って美味しいものを食べても「ああ、よかった」と思うだけで、もしくは店主に「美味しかった。ご馳走さま!」と挨拶するくらいで、ネットにわざわざ書き込んだりしない。

しかし嫌な思いをすると「こんちくしょう、あいつをこらしめてやる!」とネットに書き込んだりするものだと思います。
人は書き込みをする事で自分が特別な存在、権威者になった気になれます。
周囲を悪い評価を与える事で、自分がえらくなった気になれるのです。
なので、どうしても悪い書き込みが多くなるのではないでしょうか。
勿論、善意の人がいい書き込みをしてくれることもあります。とても嬉しいことです。
しかし、ネガティブ思考な人が悪意の書き込みをする比率の方が多いのは世の常の気がします。
人の心は弱いので、また医療者として、心にトラブルがある人が特定の場所を攻撃してくる事例が多いのも知っています。
結果、いい書き込みが多いネット情報は「盛ってある」情報として理解しています。

さて、Google代理店さんからの情報です。
今、なごや耳鼻科でググってみると、うちのクリニックの写真付きで情報提供しているページが右脇に出てきます。
しかし、これはGoogleさんが作ったものではなく、うちが作ったものでもありません。
恐ろしい事に、1日前まで当院の電話番号が0066〜という謎の電話番号で表示されていました。
全く知らない電話番号です。
そして、代理店さんが当院を訪問して確認したときは、045-989-3387に訂正されていました。

代理店さんは言いました。
「こういう悪い書き込みは消せないので、このページを作ったところに交渉してこのページを譲り受けます。
そして書き込みごと消してしまう。それから書き込みのない新しいページを作成する。
そしていい書き込みを増やしていきましょう。
その作業は数十万円です。」

かなりびっくりしました。
誰が作ったのかわからないページが、うちのクリニックの顔になっている。
そしてそれは私が管理することが出来ない。私の情報なのに。
それを、今日会ったばかりのよく知らない人が譲り受けることができるらしい。
私ではない人が。
そしてまた私ではない人が、よくわからない技術で私の顔を作り、数十万円を要求する。

恐ろしい世界が始まっているようです。
悪いうそをたくさん書き込んで、「それらを消すから金を払え」という脅迫ができる時代になっているのです。
この代理店さんが、恐怖の世界からの使者だったとは思いませんが。

代理店さんにはこうお答えしました。
私は地域医療を行なっている者です。
ネットは世界に向けて発信していますが、うちのクリニックに来ていただいている方のほとんどはこの地域の方々、顔の見える距離の方々です。
私はネットの書き込みよりもリアルな口コミを信用しています。
そして、うちには私たちを信頼して受診して下さる方々がたくさんいます。
新患の受診の方は毎月300人、3か月で1000人ペースで来ていただいています。。
ネットの書き込みが気にならないと言えば嘘になります。
しかし、私たちが第一義に目指しているのは、書き込みを工夫するネット対策ではありません。
来て下さる方々が安心できる医療を提供することであり、「なごや耳鼻科に来てよかったね」と言っていただけるような医療機関になる努力をすることだと思います。
書き込みは私たちへの戒めとして反省材料にさせていただきます。
しかし、そこに過剰に反応・対策するよりも、粛々と自分たちの本業を高めて行く努力をしていこうと思います。

代理店さんは少し驚いた顔で、「先生の言う通りです」と言い、お帰りになりました。

自分の言ったこと、やろうとしていることが、このデジタルな時代の正解なのかは分かりません。
しかし、私たちのやり方で責任を持って皆さんの健康をお引き受けしていこうと思います。
アナログ世代の一人として、回り道でも信じた道を歩いて行くつもりです。

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