ロシアへ愛を込めて
2018/06/30ワールドカップサッカー・ロシア大会。4年に1度のお祭りです。
今更ながらの話題ですが、当院は全力で日本代表を応援しています。
6月18日から、診療では代表ジャージを身にまとっています。
初診の方にはびっくりされるかもしれませんが、4年おきにこんな様子なのでご容赦願います。今年のジャージを買った時に、4年経って自分が成長していたことに驚きました。あれ!? ジャージのサイズ感が変・・
人間、油断は禁物というお話でした笑。
さて本題です。皆さんご承知のように、グループリーグ第3戦。対ポーランド戦の残り5分。コロンビア対セネガルの試合経過情報で、日本は負けていたポーランドに対して攻め込まず、負けを確定させるボール回しで試合を終了させました。
結果グループリーグ突破、決勝トーナメント出場、ベスト16以上が確定しました。
この戦略が是か否か。
プロフェッショナルスポーツとしては、アリでしょう。結果は正解。記録は世界のベスト16です。
しかし皆さんと同じように釈然としない気持ち。
世の中でインパクトのある出来事があると、にわか評論家、にわか正義の味方がネット上を声高に闊歩します。今回もまさにそのケースでしょう。
私は何かの事象に対する意見を言う時には、「逆の立場ならどうするか?」を考えるようにしています。
今回は、「もし他の国の代表が同じプレーをしたら」と、「もしあの場面で代表監督ならどうしたか」と、「もしあの場面でピッチ上の選手だったら」が、想定出来ます。
他の国だったら、やはり相当残念に思うでしょう。非難の気持ちが今回よりも強いものになるかな。甲子園で松井選手を敬遠攻めにして勝った相手チームへの評価のように。
監督ならば、選手達に自分の気持ちを伝えて攻めさせる、というかそうしたいですね。ズルい後出しジャンケンのコメントとは承知していますが、結果の責任を全て被る監督の覚悟として、「サムライとして戦ってこい、結果の責任は全て自分が持つ」と言いたい。どっちに転んでも非難は浴びるなら、プラスの可能性に賭けたいですね。
その場であの時間の中でどう選手達に自分の意思を伝えるか。どう彼らを冷静にさせるか、怒涛の攻撃を行わせるか、絶対に失点しない奇跡の10分を過ごさせるか、カードをもらわないように振る舞わせるか。漫画のようにうまくいくものではありません。
それは運命でしかない。ただ大きな責任は伴う。そしてその運命を自らの意思で選んだ者を非難する権利など誰にもない。
そして最後に、ピッチの上の一人だったら。
自分だけが世の中と違う気持ちだった時に、それを周りに伝え、相手ゴールに向けて走り出す勇気と戦略があるか。世間の非難と自分の将来の評価のリスクを冒して戦う覚悟があるか。
今の世相の中で自分が名もない若者でいられない大人になり、発言や行動に躊躇はありますが、信じるものはぶれずにいたいと思います。
歴史は日々作られ、そして繰り返します。
攻撃的な信長と守りきった家康。どちらが好かれているか、勝ち残ったのはどちらか。
歴史上の事件とはかけ離れた小さな日常を過ごしている自分に、責任や立ち振る舞いをも考えさせてくれるワールドカップでした。
2018/07/03
追記
決戦の7月3日。
ピッチの中で僕らの代表は、FIFAランク3位のベルギーと90分の激闘の末、敗れました。
戦いの内容は世界に誇れるものでした。一度は2-0と大きな夢を抱かせてくれました。
原口元気、すごいぞ乾。芝崎、香川、長友、大迫、酒井、吉田、川島、本田。
魂を震わせてくれた僕らの代表を最後に襲った悪夢。
そこが世界との差でしょうし、日本に限らず今のアジアのサッカーの現実。ベルギー選手たちの巨大さ、反則ですよね。大人と子供か笑。
2週間の楽しい夢をありがとうございました。
そして4年後に大きな夢がかなうことを願っています。