見えない敵
2018/02/212月20日、横浜市医師会主催・神奈川県警協力の、テロ対策研修会がありました。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックをはじめとする国際的なイベントに向けて、警察をリーダーに医師会もテロに対応する時代になったようです。
僕は地元医師会の災害医療担当理事として、ある意味「有事の医療」を担当しています。それが今や、守備範囲は自然災害だけではないのです。ゴジラや宇宙人対策も、そのうちシャレではならなくなるかもしれません。
研修会の内容を簡単にお伝えするとこんな感じです。
最近のテロの傾向
① ローンウルフ
ゲリラ基地で訓練を受けていない素人的単独犯が増えた
② テロ手段の多様化
爆弾、ハイジャック、生物兵器という古典的な襲撃方法から、レンタカー・トラックによる暴走、刃物での犯行という「低コストなお手軽犯行」に
③ ソフトターゲット
米軍基地や国会議事堂から、遊園地、花火大会、スポーツイベントへ
日本型テロ対策
① 水際対策
② 爆発物原料対策
③ 各種インフラ対策
ホテル、民泊、レンタカー、ネットカフェ
④ ソフトターゲット対策
2019 G20(大阪)、ラグビーW杯、
2020 東京オリピック
まったく、なんて世の中になったんでしょうね。高度にシステム化された都市のアキレス腱。顔無き殺人者の無差別テロ。ハイテクな凶器。街角には監視カメラ。まるでアニメか映画です。そして対策につぎ込まれる、膨大な税金と労力。
ちょっと救いだったのが、警察が最後に頼りにするのが、交番・駐在所と地域の草の根ネットワークでの不審者情報収集とその無害化だそうです。
ハイテクな時代に、最後の頼りはやっぱりローテク、人情や絆です。
ハリウッド映画のような派手なドンパチはいりません。良き医療者である前に、良き市民・愛と平和を望む生活者として、安心安全の世の中を守る一員でありたいと願っています。