女川中学生の冒険・2
2012/108月7日:キャンプ初日;女川~武蔵小杉
午前9時半女川運動公園に集合し、JRバスで古川駅に向かった子供たちは新幹線で一路横浜を目指した。キャンプ前の勉強会で、移動の手段も課題にして自主的に移動させた。
女川は津波で線路が流されて、現在電車がない。普段電車に乗る機会の少ない子供たちに、自分で切符を買わせて正しい電車に乗る経験をさせてほしいと、校長先生から頼まれていた。
新幹線を大宮駅で乗り換えて湘南新宿ラインで宿泊先である武蔵小杉駅に行くというのが、「鉄ちゃん」である宗前先生からの指令だ。子供たちは下調べ通り無事に武蔵小杉のホテルリッチモンドプレミア武蔵小杉に到着した。
このホテルは少し変わっていて、1階から4階まで川崎市中原消防署、5階から21階がホテルになっている。火事になっても安心だね、と子供たちは盛り上がったが、夜中に消防車や救急車が出勤時の防音面が強化してある特別なビルだった。
チェックインの後、いよいよ職業体験としてホテルからの説明を受けた。今回のキャンプの協力をお引き受けいただいた、「ロイヤルホスト」を経営するロイヤル・ホールディングス社の経営で、ビジネスホテルチェーンとしてとして7年連続人気1位を誇るリッチモンドホテルズの旗艦館であり、充実の装備と設計上の細かい工夫がたくさんあった。屋上にはヘリポートがあり、東京スカイツリーが望めた。
この日の様子は朝日新聞が取材しており、参加生徒の木村圭さんのコメントが翌8日付けの朝日新聞神奈川版に掲載された。
その後、ホテル内のレストランで夕食時に、5人の生徒、3人の運営委員(名古屋・木村・宗前)、サポートの大学生チューター(早稲田大学の松瀬佳菜子、慶応義塾大学の名古屋良太)の自己紹介を行った。この席では、山下脩君の女川弁での自己紹介が大喝采をあびた。
毎日の課題として、就寝前に「今日のまとめシート」をつけてもらい、その日の職業体験をまとめてもらった。また準備したレターセットで、毎日だれか一人に宛てて感謝の手紙を書くことにした。運営側は「ちょっと大変かも」と気をもんだが、5名全員が実にしっかりした内容の手紙を毎日書き続けてくれた。