
耳鳴りとは、日本人の10人に1人、全国で1000万人が持っている、静かなところで聞こえる音のことです。
キー、ジー、ゴー、などの単音の雑音です。
その他に音楽や、人の話し声もありますが、それは「幻聴」と言って、精神科・心療内科の治療担当になる疾患です。

耳鳴りは、脳が作り出してあなたにしか聞こえない音。耳元にマイクを近づけても録音出来ません。
人にわかってもらえないので、とても寂しくつらい症状ですね。
脳がバクって発生するものですが、背景にあるのは難聴です。
歳をとると聴力が低下しますから、高齢者に多く、65歳以上の4人に1人に耳鳴があります。
聞こえなくなった音を脳が補うために勝手に感じるものなのです。
加齢性難聴は高音部から起こりますから、高い音が聞こえなくなる→ その高い音(キーン)が耳鳴りとして出現するのです。
背景にある難聴は、認知症のリスクになることもよく知られています。
聞こえに不安がある中高年の方は、定期的に聴力検査を受けましょう。
危険なものとして、強い難聴や、めまい、しびれを伴う耳鳴は注意が必要です。
すぐに受診をして精密検査を受けましましょう。
拍動性(ドンドンドン)の耳鳴りも要注意。
聴神経のそばの血管の雑音を拾っている可能性があり、脳動脈瘤や脳出血が心配です。
早期受診での検査をお勧めします。
治療法は大きく2つです。
元の病気がある場合(例えば突発性難聴や聴神経腫瘍など)はそちらの治療を行います。
お薬の種類は多くありませんが、耳鼻咽喉科で相談して、処方を受けましょう。
実は治療効果のエビデンスが高いのはこちらです。
まず背景の難聴の治療として補聴効果があります。聞こえの改善です。
そして、補聴器のサブの機能としてサウンドジェネレーターという、ノイズや音を発生させて聴き続けることで、脳を慣れさせて耳鳴を感じさせなくなるという治療法です。
数ヶ月かかるのが一般的ですが、治療効果は科学的に証明されています。
問題は費用です。補聴器は今15〜20万円ほどします。
そもそも高度難聴で補聴器が必要な人であれば納得できますが、補聴器が必要な難聴でない人はちょっと躊躇する金額ですよね。
補聴器購入には行政からの補助があり、現在横浜市では50歳以上で2万円の補助金が出ます。
お住まいの地域により条件が違いますから、地元の役所で確認しましょう。
耳鳴りは孤独で悲しい病気です。
ストレスが犯人に1人になりますし、逆に耳鳴りがストレスになりメンタルの不調に発展することも多いのです。
まずは早めに耳鼻咽喉科を受診して、検査を受けましょう。
耳鳴りをゼロにすることは困難なのですが、耳鳴りを気にしないで生活出来ることがゴールになるので、あまり神経質にならずに治療をしていきましょう。