ナゴブロ 【リビア顛末記・2】

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[掲載日:2011/11]

リビア顛末記・2

むかしむかしのお話、第2部です。
第一次湾岸戦争前夜、緊張のアラブ世界、アフリカ大陸へ話は進みます。

リビア公使館で何とかビザを取得した僕は、翌日大学で思いもよらぬ訪問者を迎えました。
グレーのスーツに身を包んだがっしりとした2人組は、「名古屋さんですね」と声をかけてきました。能天気に「はい、そうです!」と元気に返事をすると、「ちょっと聞きたい事があるんだけど」と名刺を差し出しました。そこには、「警視庁公安部」というごつい肩書きがありました。
「はあ?」 僕はわけがわからずに、「あれ?どこかまずい所に駐車違反したっけ・・」と、トンチンカンな事を考えました。

... 「昨日、リビア大使館に行ったよね?」 そっちかい! でも何で知ってる? あそこって本当にヤバイの? 僕ってスパイ扱い? 過激派と思われてる? それともスパイにスカウトされるの?  頭の中、グルグルです。
何にも考えない若者であった僕は、自分の身の心配よりも何かすごい事が始まるのかという期待で、ニコニコしながら取り調べを受けました。取り調べと言っても、学食でお話をしただけなのですが。
そこで、危険人物の疑いは晴れたと思いますが(何しろ全て本名で電話をしまくってる正直者ですから)、いろいろ説明を受けました。
昨日連絡した大学か新聞社が警察に連絡したらしいこと、リビアは外務省で一般旅行者が行くべきでない国に指定していること、だから行くな、もしどうしても行くならむやみに現地で他人と仲良くするな、物も預かるな、変な法律があるかもしれないからとにかくヤバそうな事は一切するな、特に女性には気をつけろ(なぜ僕の弱点を?)と、修学旅行の前にワルイ生徒に指導しそうな話のてんこ盛りでした。
しかし、僕には彼らに言ってない秘密がありました。それは・・・リビア公使からもらったあの名刺です。
「それで、帰国したらこちらに連絡したらいいんですか?」もうすっかりダブルスパイ気取りで聞くと、お前、人の話を全然聞いてないな顔で、「・・・そうだね、連絡してね」と言って2人は帰って行きました。

両親どころか公安警察にまで反対された今回のアフリカ大陸横断作戦は、こんな感じでした。
香港〜カイロの往復チケットを(当時格安チケットの本場だった)香港で買い、まずはエジプトへ到着。カイロからひたすら西へ向かい、リビア、チュニジア、アルジェリアを通り、モロッコでゴール! カサブランカにたどり着いたら、カイロまで飛行機で戻り、そこから香港経由で帰国、というものでした。
夏休みの初日、出国した僕は香港でチケット取得に3日を費やした後、遂に暗黒大陸の玄関、エジプト・カイロに降り立ちました。
5000年の歴史を持つ悠久の大国は、驚きと感動の連続でした。カイロ、ルクソール、アスワンとエジプト観光の王道を堪能し、紅海でのダイビングも楽しみました。そしていよいよリビア入国のため、アレクサンドリアに移動です。

僕の作戦は、エジプト・リビア国境の町に行き、乗り合いバスかヒッチハイクで国境を越えるというものでした。・・・こんな計画じゃ、スパイにスカウトされるはずないですね。
アレクサンドリアの安宿で、「リビアに行きたいんだけどどうすればいいかな?」と尋ねると、びっくりした事に「バスターミナルから毎日バスがあるから、それに乗って行きな」と言うのです!
ほんまかいな!あんた、あのリビアでっせ!?
よく聞くと、石油が出るリビアは大金持ち。オイルマネーで外国人労働者を多勢雇うので、出稼ぎに行くエジプト人用の長距離バスがたくさん出ているとの事。エジプト人以外のアフリカ人の出稼ぎ者達の窓口でもある様です。ガイドブックの「国境閉鎖」情報は不正確でした。

市場のはずれにあるバスターミナル。大きな観光バスが何台も止まっていて、カイロ行きのバスもリビア行きもここから出ます。僕はリビア第二の大都市・ベンガジ行のバスに乗り込みました。値段はちょっと記憶にありません。あまり印象にないのでせいぜい数千円だったのかな。

僕はごついバックパックを担いでの乗客でしたが、周りはバッグ一つない軽装の人が多く(全員男性)、意気込む僕に思い切り肩すかしです。早朝の出発の後、砂漠の中の一本道をバスはひたすら西へと向かいます。途中2回ほど、掘っ立て小屋の様なドライブインで食事休憩。羊のシチューとパンと生温いミリンダの定食(メニューはこれだけ)を食べます。40-50人乗りのバスで、食事をするのは運転手を含めた5-6人。食べない連中の半分はじっと黙って食事をする僕らを見ていて、何だか食べた気がしない。残りの半分は外でマイ絨毯を轢いてお祈りをしたり(時間が違うけどいいのかなあ)、野糞(!)をしたり様々です。気になるのは喋ってる人があまりいない。何とも不気味な雰囲気です。

夜11時頃、居眠りをしていた僕はざわつきで目を覚ましました。高速道路の料金所の様な建物を見て、ここがいよいよ国境検問所です。皆バスを降り、建物の中の窓口に並びます。窓口が5つほどあり、その1つが開いています。人混みに紛れる様にならんでいると、2つ隣りの窓口が突然開きました。何か悪い予感がしたのですが、軍服姿のおっさんがこちらを見ながら、「・・・・・」何か叫びながらこちらへ来いと手を振ります。
さすがにやばいと感じ、並んでいる列の内側に隠れるようにゆっくりと動きました。まさか僕じゃないよな・・・。すると、機関銃を持った軍服男がこちらに向かって歩いてくるではありませんか!
出稼ぎアラブ男達は皆、ガラス玉のような目で僕を見ています。全身の毛が逆立ち、心臓バクバク。
「・・・・! ・・・・!」 何だか分からない言葉を叫びながら、軍服男はどんどんこっちへやって来ます。

第3部へ続く

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