ナゴブロ 【リビア顛末記・3】

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[掲載日:2011/11]

リビア顛末記・3

昔話の第三弾です。
いよいよ舞台はリビアへ移ります。

エジプト・リビア国境を、アレキサンドリアからの出稼ぎに行くエジプト人用の大型バスで越えようと、18時間バスに揺られて国境検問所までやってきた僕は、案の定検問所の窓口で捕まってしまいました。
窓口にアフリカ人達と並んでいた僕に、機関銃を持った兵隊が「・・・!」何か叫びながら近づいて来ました。まさに血も凍る絶体絶命の場面。

「コリア?、ユー、コリア?」 僕は兵隊が言っている言葉に気がつきました。え?僕に韓国人かって聞いてるのか?
「ノー!ノー!アイム、ジャパニーズ!ジャパン!ジャポン!」 僕は準備していたパスポートのアラビア語併記を思い切り差し出しました。 「ジャパン・・・?」 何言ってるのお前?って感じでその兵隊も 僕も凍りついてしまいました。そしてゆっくりと緩みだす緊張感。取り合えずピンチはすぎたかな、と思った矢先、今度は3人組の兵隊がこっちにやって来ます。ふざけんなよ、もう来んな!と、必死の笑顔を作りながらつぶやきます。

たった一人で世界を旅していた時、全く知らない同士でのコミュニケーションでは、まず笑顔が大前提であると言う事に気がつきました。初対面、外国、こちらは異邦人、完全アウェー。最初から悪印象を持たれたら、見知らぬ土地で生きてはいけません。少しでもいい印象を持ってもらうには、まず笑顔で挨拶。世界中どこでも基本は同じです。

4人の兵隊に囲まれ、パスポートを取り上げられられた僕に最初の兵隊が「こっちへ来い」と機関銃で促します。ここで言われた通りに別の窓口に行くか、集団の中で他のアフリカ人達に証人になってもらうか、瞬時に計算です。
ええい、行ったれ!僕は兵隊達と別の窓口に向かいます。窓口の裏に通されると、眼鏡の軍服アラブ人が座って待っていました。

「ユー、コリアン?」 また、同じ質問です。何故・・・?
僕は、日本人旅行者で、アラビア語併記とビザを持っている事、(ハッタリですが)コリアンの友達がトリポリで仕事をしていて、そこに遊びに行くつもりだ、と英語でまくし立てました。・・・? ヤバイ、英語って逆効果かな?
はたして眼鏡のおっさんは、「友達の住所はどこだ?」と、突っ込んできます。冷や汗をダラダラ流しながら、バッグの中からメモ帳を出し、日本語が書いてあるページを見せて「キム・ドファン、トリポリ、ノース・アフリカ・トレード・カンパニー!」とか何とか、デタラメを言い続けます。おっさんは眼鏡の奥の灰色の目で僕を見据えながら、「バッグを開けろ」と言いました。

僕のバックパックの中身は、着替え、ミネラルウォーター、食料、歯ブラシセット、ガイドブック、カメラ、フィルム、エジプトのお土産等々。体した物はありません。しかし、おっさんの目がカメラに食いつくのに気づき、馬鹿野郎!と(心の中で)唸りました。こんなコンパクトカメラを物欲しそうな目で見るんじゃないよ!たいしたもんじゃないんだよ、本当に!
結局、30分程の(僕にとっては命懸けの)交渉の末、未使用フィルム5本を兵隊達に差し出して、無事国境通過となりました。今となってはアナログなフィルムに感謝です。

その交渉中、コリアの謎が解けました。リビアには何と、北朝鮮の技術者やビジネスマン?が多数来ているのだそうです。世界の異端児同士連結しているのか、国際政治の暗闇を垣間見た気がしました。そしてその暗闇が、やがて牙を剥き襲いかかる事をまだ僕は知りません。

国境を超えたバスは深夜の街道をひた走り、早朝リビア第2の都市・ベンガジに到着しました。ひなびたバスターミナルでバスを降りた男達は、足早に何処かへ去って行きます。最初から明らかに避けられていた僕は、どこに行けばいいのか途方に暮れながら、繁華街に向かいました。広い道路には車が少なく、それでもレストランを何軒か見つけ安心しました。驚いた事に、ツーリスト・インフォメーションがあります!そこでいつものように、「チーペスト・ホテル」を紹介してもらいました。

たどり着いた宿は、何と1泊1ドル! 早速部屋に入り、バスの車中泊でほとんど眠れなかった体を休めるためベッドに直行です。
ドンドンとドアを叩く音で目を覚ましました。腕時計を見ると9時過ぎ。え?夜? 窓の外は真昼。ドアの外にいた兄ちゃんに聞くと、出て行ってくれとのこと!ふざけんな、宿代払っただろ、詰め寄ると、この宿は朝9時から夕方5時までは閉鎖するシステムだとの事。あ、ありえない・・・。

町でビーチの場所を聞き、バックパック背負って行きました。
地中海沿いの町ですが、雨はあまり降らないようです(カイロでも雨は年間5-6回との事)。ベンガジ郊外まで砂漠地帯なのでしょう。雲が海岸線の上まではあるのですが、内陸上空は綺麗に晴天。雲が海の方から少しずつ出来て流れて来るのですが,あーら不思議、内陸のあるラインから消滅します。
ビーチは閑散としていて、余り人がいません。その中で、ある家族の姿が目に付きました。若い夫婦なのでしょう。子供連れのお母さんの姿は、・・・何とアラブの女性の頭巾を被り長袖のワンピースを着て、海の中で子供と遊んでいます!水着ではなく、普通の服?のまま水に入っているのです。肌をさらしてはいけない規律がここまで徹底されているとは、まあ何ともアラブな光景。

夕方5時に宿に帰ると、外にアラブ人が何人か宿の前でドアが空くのを待っていました。再びチェックインして、共同シャワーに行くと、シャワーは冷水!さらに海水!さすがに安宿だけど、やり過ぎだろ、君たち!
宿を変える程する事もない(ガイドブックの記載の少なさのせいか?)この町を2日で後にし、僕は陸路リビアの首都トリポリに向かいました。
僕には密かにカダフィ大佐の故郷・スルトを訪れるという野望がありました。そこに立ちはだかるのが、北朝鮮のスパイ一味である事をまだ僕は知るよしもありません。

第4部に続く

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