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レーザー治療、睡眠時無呼吸症候群

blog ナゴブロ 院長ブログ

真夏の夜の夢.・2

2010/7

今年の熱い夏の2つめの大事件は、参院選でした。

みんなの党から神奈川県選挙区で出馬した中西けんじさんは、僕の中学高校時代の一年先輩でした。彼は当時からかっこよくて誠実で優秀、今でいう「 いけてる」人で、みんなの信頼を集めていました。選挙の結果は、皆さんご承知の様に堂々の2位当選で、みんなの党の大躍進の一翼を担ったのです。
前回の横浜市長選の時からですが、今回の選挙でも僕はかなり彼に入れ込みました。
そして、ついに「選挙運動員」デビューとなったのです。

木曜と日曜に、いくつもの駅前で道行く人達に、中西さんと一緒に何時間も声をかけながらビラやアジェンダを渡しました。こんな客引きみたいなことは、高校の文化祭以来だなあ・・・なんて考えながら、街の声を興味深く聞きました。
この街の人達は日本の現状をとても心配している。僕が感じている以上に強く、切実に。
かさむ国家の借金、不安な老後、子供達に押し付けることになるだろう負担。
沖縄の人達には申し訳ないのですが、僕が神奈川の駅前の人込みで受け取ったのは、この街の人たちは日米安保や米軍基地よりも、経済や社会保障の問題で頭が一杯という印象でした。
逆の意味で、沖縄の問題には大きな闇があります。その闇とは、小さな島の人々にとっては、本土からの絶望的な無関心と無責任の結晶であり、都会の人々にとっては、疲れきった甘っちょろい善意のなれのはてなのです。

経済なくしては、政治もへったくれもない。
僕が肌で感じた人々の本心はそれでした。お金がなければ、青臭い理想は成り立たないのです。社会保障にも原資が必要です。バブルという甘い蜜の味を知ってしまったからなのか、現実的な神奈川の県民性なのか、今の日本の総意なのかは日にちが少なすぎてわかりませんが、人々の瞳の奥は冷酷です。
熱に浮かされた時間の中で感じたもの、それは変革期の躍動感ではありませんでした。その戸惑いを自分の日々の仕事にどうフィードバックするか、また宿題が一つ増えたわけです。

僕は政治的にはだらしないノンポリです。まあ、自民党に投票したことはありませんでしたから、革新的と言えない事もなくはないんでしょうが、社民党や共産党は興味がない。
なんとなく大きな世の中の変化を期待していたのでしょう。守るべき物もない、そして既得権者に対する嫌悪感を抱いていた名もなき一人の若者。民主党政権を誕生させた力の中には、そうしたわずかに何かを期待した、小さな一票の積み重ねがあったのです。
政治家の皆さんには、そうした小さな怒りや小さな希望が、世の中を変える大きな力になり得る事を忘れないで頂きたい。

僕は耳鼻科のクリニックを開業しています。世間的には医師であるとともに個人事業主でもあります。勤務医時代にはあまり考えなかった「税金」。良くも悪くも(僕にとっては)高い税金を、毎月毎月払い続けています。そうした立場で、怪しげな税金の使われ方は、本当に納得いきません。天下りのための様な特殊法人に流れ込む、巨万の血税。
どうして日本はこういう国になってしまったんでしょう。
無駄遣いが大好きな特殊法人へ流れ込む血税を、うまく交通整理する知恵はないのでしょうか。世の中の特殊法人全体に対する税金投入の総枠を決めて、国民にとって必要なものから配分する、原則はとても単純です。それを誰かがずる賢く変えていく。
やはり政治力という怪物が登場するんでしょうね。力任せに私達のお金をむしりとっていく怪物が。科学の基礎研究にお金がいかなくなって、日本の将来に発展がなくなるのは困ります。ライフラインである、インフラに必要なお金もあるでしょう。
私達の大事な血税を、将来のための生き金にするにはどうすればいいのでしょうか。
僕は、今回の選挙で応援活動をしながら、色々なアイディアを思いつきました。世の中にある特殊法人の「理事長」なる人達の、年俸を上限500万円、退職金を上限1000万円にする法律はというのはどうでしょう。

そんなことを考えながら、夏の参院選を楽しんでみました。
結果、応援していた中西候補は、無事に中西議員となりました。いろいろ考える時間や問題を与えてくれた中西さんに感謝です。
やっぱりハッピーエンドは素敵です。汗だくで突っ走った僕らを約束の場所に連れていってくれた中西さん、本当にありがとうございました。
そして、心からおめでとうございました。